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シェアブックス スタッフが送るたわいもない日記
  • 2012.10.28 曇り

    浅間隠山

今月上旬、軽井沢に2泊3日のキャンプに行ってきました。
グループでのキャンプだったが、僕はどうしても山に登りたかったので、中日に一人で登ることにした。
だが、前夜はかなりの雨。これは明日の登山は無理かなーと半ば諦め気味で寝袋に潜り込む。
朝起きてみると小雨が降っていた。天気予報を確認すると、1日曇時々雨の天気だった。
朝ご飯を食べながら登るかどうか迷っていた。小雨は降ったり止んだりしているが、大きな崩れはなさそうだ。結構悩んだが、登りたいという気持ちが強かったので、登ることにした。
登るかどうかを悩んでいたのと、なんだかんだ準備をしていたら、いつの間にか時間が10時をまわっていた。
当初予定していた、浅間山は時間的に無理と判断して、5.6時間で戻ってこれる浅間隠山(あさまかくしやま)の温泉郷口からの登山を選択した。
日本二百名山の一つでもある浅間隠山は上州側から見ると浅間山を隠してしまうことが名前の由来らしい。
一緒にキャンプをしていた長谷川と福田に登山口まで車で送ってもらう。
急遽、隠山に登ると決めたので、全く下調べをしておらず、登山口がどこにあるかも分らなかった。
温泉郷まで行くと、浅間隠山は左みたいなざっくりとした看板があったので指示通りに進んで行くと、ゲートが閉まっていて、車はここまでしか入れないようだ。
ここから2人と別れ、歩いて登山口へと向かった。
ところが、歩いても歩いても登山口には辿り着かない。不安になったが、ところどころに隠山の登山口を示す看板は出ている。
\'登山口\'
結局40分程歩き、ようやく登山口に辿り着いた。
(後で分かったが、登山者はゲートを開けてこの登山口まで車で来れたようだ。)
時計の針は12時ちょうどを指そうとしていた。
天気もあまりよくないし、時間的にも微妙だなと思ったが、時間を見ながら途中で無理なら下山しようと決め、この山に一歩を踏み出した。
いざ登りだすと、やっぱり気持ちがいい。緑に囲まれてグリーンシャワーを浴びながら軽快に登っていく。 気分よく登っていたが、ふと携帯を見てみると長谷川から写メが送られてきていた。
見てみるとこれ↓
\'クマ\'
クマ出没の看板・・・ で、一言メッセージが、『いるっぽいね』・・・ 失礼な奴である。。
まー奴なりの気遣いだろうと受け止め、さらに足を進める。
10分ぐらい歩くと、こちらも出ました。熊出没注意の看板。
どれだけビビらせるんだよと思ったが、こんなに注意を促しているのは本当に出没するからだろう。
\'クマ\'
実は今回登るにあたって、一番不安視していたのはこの熊だった。
この時期の熊は冬眠前で、餌を求めて凶暴化していると、熊被害のニュースで頻繁にやっていた。
それを受けて、少しでもメンタル面を和らげようと持ってきていたクマよけグッズは朝のバタバタ準備で見事に忘れてきたみたいだ。。 でもしょうがない、ここまで来たら登るしかない。
\'沢\'
こういった沢を何度か渡るが、結構流れが早く、石の間隔も離れていて渡りにくかった。
\'鐘\'
沢エリアをなんとかクリアし、山道に戻ると鐘がぶら下がっていた。
どうやらここからが本番のようだ。 鐘を叩き自分の中でもスタートのゴングを鳴らす。
この鐘は頂上まで所々吊るされていて、熊よけのためにも見つける度に鳴らして歩いた。
\'急登\'
急登が始まった。
\'笹\'
高度を上げていくと、気がついたら周りは笹の葉だらけだった。いかにも熊が出そうだ。
それにしても一人というのは、ちょっとした事でもメンタルに響いてくるものだ。
今迄は何人かのグループで登っていたから、ほとんど何も気にせずに登っていたが、一人だといろんな事を考えてしまう。
\'林道\'
登り始めて2時間は経過するが、まだ誰ともすれ違うことなく、この山の中で生命体は自分だけなのかなと錯覚する程、風の音と自分の息遣いしか聞こえてこなかった。 不安感もあったが、それはそれで気持ちよかった。
開放感からか、なんだか嬉しくなってお腹の底から発声してみた。 お~気持ちがいい。
そして気がついたら大声で歌っている自分がいた。
\'看板\'
頂上まで後700m
天気は相変わらずの曇りで時折雨も落ちてきていた。
思ったよりも結構ハードなコースだ。
\'頂上\'
登頂成功。
本来なら360度の展望が望めるらしいが、この日は曇っていて何も見えなかった。
時計に目をやると、なんと14時40分と表示されている。
ゲートから歩いた為、登りに3時間半もかかってしまったのだ。(休憩は15分位)
相変わらず雨は降ったり止んだりしているが、雲がどんどん分厚くなってきているような気がする。
これは早く降りないとヤバイと思い、買ってきたオニギリを立て続けに3つ食べ、すぐに降りる準備に取り掛かった。
登りはあんなに気にしていた熊だが、下りはそれどころじゃなく、早く日が暮れるまでに下山しなければという一心で下ったので、熊の事はほぼ忘れていた。
長谷川達とは朝別れたゲートで16時位に待ち合わせの約束をしていたが、到底間に合いそうにない。
しかし、山は恐ろしい。若干薄暗くなりだしたなと思ったら、みるみるうちに暗くなってきた。
暗くなって見えなくなる前に、なんとか沢だけは渡らなければと思い、細心の注意を払いながらも、いつもの下山スピードより1.5倍の速度で降りていった。
無事に沢を渡り安心したのか、なんでもないフラットの道で、その日の初転けを記録した。
天気が悪かったからか人気のないルートの為だったからかは分らなかったが、この日は登山者とは誰一人として合わなかった。
結局17時半に下山して2人と合流し、山の孤独から開放された。
一人登山は初めてで不安な面もあったが、達成感と充実感はグループで登るのとは比べ物にならない。 そして何よりもいい経験になった。 今回はこれに尽きると思う。
皆でワイワイと登る山も楽しいが、時々は一人で登ろうと、そう感じた。

(熊に追われている時は)熊より速く走る必要はないが、ただ隣のヤツよりは速く走れ。
by 欧米の古いことわざ

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